2013/07/08

「2013年7月3日 あしなが育英会奨学生らが安倍総理を表敬訪問」 のニュースを読んで

「あしなが育英会」のホームページで、「あしなが育英会奨学生らが安倍総理を表敬訪問」(2013年7月3日)というニュースを読みました。

ニュースを読んで、それぞれの生徒さん達の、思いや志に、心を動かされました。また、そういった生徒さん達の大きな支えとなっている「あしなが育英会」の活動に、尊敬の念を抱きました。

自分としても、何か力になる事をさせて頂きたい、と思いました。

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以下に、そのニュースを転載させて頂きます。

「あしなが育英会」小河光治様、転載の許諾を、有難うございました。
貴会の著作権、個人情報保護のポリシー等に則り、活用させて頂きます。

「子どもの貧困対策推進法」成立のお礼と速やかな法律施行・大綱策定の陳情のため、7月3日午後、あしなが育英会奨学生など遺児と母親、玉井義臣会長が首相官邸で安倍晋三総理大臣を表敬訪問しました。法案成立を強力に後押しした下村博文文部科学大臣も同席しました。

 緑川冬樹・遺児と母親の全国大会実行委員長(神田外語大学4年・あしなが育英会大学奨学生)は、まず、法案成立において政府をあげてご支援いただいたお礼を述べました。そして、「①来年度の予算審議に間に合うように法律施行を一日も早くしてほしい、②子どもの貧困対策に大きな効果を発揮する大綱の速やか策定を、③衆議院の付帯決議のとおり、大綱作成にあたっては、私たち当事者・支援者を会議のメンバーに加えていただき、意見を聞いてほしい」と安倍総理に要望しました。 「安倍総理の強力なリーダーシップで日本経済は明るさを取り戻しています。さらに強力な安倍総理大臣のリーダーシップで総合的な子どもの貧困対策を、早急に取り組んでください」と訴えました。

 次に、高校奨学生の安田香澄さん(京都成章高校2年)は、「普段の生活で我慢しないといけないことはたくさんあります。ウインナーを細かくきざんでおなかいっぱいになるように工夫したり、もやしにいろいろな味をつけて食べたりしました。いま高校2年生で、大学は理工学系の学校に進学し、材料工学を学びたいと思っています。固くて軽くて安全な、新しい材料を開発し、社会に貢献していきたいです。安倍総理、大学受験の勉強はどのようにされましたか。私は塾に行くお金がありません。それなのに、同級生ではお金を払い塾に通う人がいます。正直、そんな人に勉強ではかないません。お金で勉強する機会を失うようなことがないように、ぜひ返済する必要のない国の奨学金制度をつくってください」と要望しました。

 また、4人きょうだいともに、あしながレインボーハウスでケアプログラムに参加している東蓮くん(墨田区立両国中学3年)は、「2年前にくも膜下出血で父親を突然亡くしました。あまりにも突然のことだったので現実を受け入れることができず、自暴自棄になっていたときがありました。入学式にも出られず、いまだに不登校になっています。母親は、昼と夜とかけもちで働いていますが、経済的に苦しいので塾や習い事にもいきたいけれどもその思いを母親に伝えることもできない状態です。しかし、僕には大きな夢があります。国連に勤めることです。戦争など争いごとを止めたいです。そのためには、しっかり勉強して良い高校に行きます。高校では世界情勢も学んで行きたいです。あしながさんや国などにも手伝ってもらい、自分でも精一杯がんばりたいです」と思いを総理に伝えました。

 安倍総理は、「みなさんのこうした思いがあって、子どもの貧困対策推進法が成立をしました。この法律の精神をしっかりと受けて、経済的に困難を抱えておられる方々の進学支援を行っていきたいと思います。今も作文にあったように、家庭の環境、経済的な環境によって、進学していく上において格差が出てくるようなことはあってはならないことです。しっかりと充実していくために取り組んでいきたいと思います。あしなが育英会の方々の大変なご尽力と法律を成立させたいという思いに敬意を表したいと思います。育英会がなければ下村さんもこうやって文部科学大臣として仕事していくことはなかったと思いますので、これからも下村大臣とも協力しながら、そういった社会を作っていきます。これからもみなさんも夢に向かって頑張ってください。応援しています」と温かいエールをいただきました。

下村文科大臣は、「来年度からは、ぜひ高校から給付型奨学金を導入するようにしっかりがんばります。みなさんの夢が実現していくように、子どもの貧困対策法ができたことによって、文部科学省としても政府としても全力でがんばっていきたいと思っています。安倍総理と力をあわせて、法律の大綱をつくりながら着実にがんばります。みなさんもがんばってください」と発言されました。

 学生の発言の全文は、以下のとおりです。

■緑川 冬樹・遺児と母親の全国大会実行委員長(神田外語大学4年・あしなが育英会大学奨学生)

「子どもの貧困対策推進法」の全会一致での成立にあたって、政府をあげて温かいご理解とご支援をいただきありがとうございました。とりわけ、遺児奨学生第1期生である私たちの大先輩の下村文部科学大臣に大変ご尽力いただき、私たちの要望のほとんどすべてを取り入れていただきました。心からお礼申し上げます。
私は、あしなが育英会の運動を通して数多くの遺児と出会ってきました。弟や妹がいるからと言って大学進学をあきらめる高校生もいます。
 苦しい思いをしているのは遺児だけでなく、6人に1人の子どもが貧困状態であえいでいます。法律制定で彼らが救われていくことになると思うと、本当にうれしくて、運動を共にすすめてきた、きょうもここにいる加藤くんら仲間と涙を流して喜びあいました。
 きょうは、安倍総理大臣にぜひお願いがあります。
 まず法律の施行を一日も早くお願いいたします。国会審議では、「今年の内に」とご答弁いただいていますが、ぜひとも来年度の予算審議に間に合うようにしていただきたいと願っています。
 次に、子どもの貧困対策に大きな効果を発揮する大綱を速やかに策定してください。国会審議では「今年度内に」とメドを示していただきました。ぜひよろしくお願いいたします。また、衆議院の付帯決議のとおり、大綱作成にあたって私たち当事者やその支援者の意見をぜひ聞いていただき、その会議のメンバーに加えていただきたいと願っています。
 「子どもの貧困対策推進法」が成立した今年、平成25年を「子どもの貧困対策元年」にすることが私たちの合言葉です。遺児家庭の母親の勤労年収は、10年間で半分程度にまで減ってしまいました。これ以上、子どもの貧困を放置していくわけにはいきません。
 安倍総理の強力なリーダーシップで日本経済は明るさを取り戻しています。さらに強力な安倍総理のリーダーシップで、親の就労支援なども含めた総合的な子どもの貧困対策を、早急に取り組んでいただくよう心からお願いいたします。

■安田 香澄(京都成章高等学校2年・あしなが育英会高校奨学生)

 私は1歳のときに父親を亡くしました。寂しいと思うことは多々ありました。友だちの家に遊びに行ったとき。父の日に学校で似顔絵を書くとき。家に帰ったときにお母さんが仕事でお兄ちゃんしかいないとき。どうしてお父さんがいないのだろうと思わずにはいられませんでした。
 お母さんはずっと看護師として働いています。ずっと股関節をいためながらも私とお兄ちゃんのために毎日働いてくれました。でも、食費をけずったり、普段の生活で我慢しないといけないことはたくさんあります。ウインナーを細かくきざんでおなかいっぱいになるように工夫したり、もやしにいろいろな味をつけてご飯を食べたりしました。
 いま高校2年生で、大学は理工学系の学校に進学し、材料工学を学びたいと思っています。固くて軽くて安全な、新しい材料を開発し、社会に貢献していきたいです。お金の不安はありますが、前向きに進学を目指しています。
 安倍総理、大学受験の勉強はどのようにされましたか。私は塾に行くお金がありません。それなのに、同級生ではお金を払い塾に通う人がいます。正直、そんな人に勉強ではかないません。その差を私たちはどこで埋めればいいのでしょうか。
 今は多くの人の支えがあって高校で勉強をすることができています。でも、そうでない家庭もたくさんあるはずです。どうか親がいなくても家計が苦しくても勉強に集中することができるように応援してください。
 お金で勉強する機会を失うようなことがないように、安倍総理、ぜひ返済する必要のない国の奨学金制度をつくってください。

(後略)


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あしなが育英奨学会の記事は、こちらからご覧いただけます。




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